データ連携が実現する会計ソフトの未来

先週はユビレジとのデータ連携と、freee のAPI ベータ版の公開を発表することができた。これは、全自動のクラウド会計ソフト「freee(フリー)」 の構想の中はとても意義深いマイルストーンであり、freee で実現したい一つの方向を示す第一歩だ。

freee の目指すところは、スモールビジネスの経営者が、経理・会計をまったく意識しなくても、すべての業務が自動で処理をされているという世界であり、これを創業間もないようなビジネスであっても簡単に手がとどくような安価で提供することだ。これにより、経営者の方々がよりクリエイティブな活動にフォーカスできるようになっていただきたいと考えている。

スモールビジネス向けの会計ソフトの利用において、僕が特に大きな問題意識を持っていることのひとつは情報の「手入力」だ。会計ソフトに入力される元の情報(領収書や請求書、レジの売上データなど)の大部分は、プリントアウトされた情報である。プリントアウトされているということは、どこかでデータとして存在するにも関わらず、その情報を再度誰かが手で入力するということが行われているのだ。これは大きな問題である一方、「どこかに存在するはずのデータ」との自動連携をすることでこの問題は解決をすることができる。

freee が最初に実現した銀行やクレジットカードの口座との自動同期は、この目的を達成する上でのベースラインといえる取り組みで、これにより会計や経理の業務のかなりの部分を自動化することができる。ただこれだけでは不十分な場合もあり、それを解決するには、スモールビジネスの方が利用するさまざまなツールに潜むデータと自動連携を進めることで、多様なニーズに応え、さまざまなスモールビジネスの会計・経理の業務のほぼ全てを自動化していくことができるようになるのだ。

こういった「データ連携」の考え方は、大企業ではすでにERPというかたちで実現されているケースが多いが、ERPへの投資はスモールビジネスには賄えないほどの費用がかかるものであり、スモールビジネスにとっては非現実的な選択肢であったし、これにより、バックオフィスの生産性という点で大企業とスモールビジネスの間には大きな格差が生じていた。

しかし、スモールビジネス向けの会計ソフトが、例えば、レジ、eコマース、販売管理などのツールと簡単に自動で連携するようになっていれば、スモールビジネスであっても自分のニーズにあったツールを組み合わせていくだけで、バックオフィス業務をどんどん自動化していくことができる。

API やマッシュアップという言葉がインターネットの世界で盛んに使われるようになって久しいが、日本のビジネス向けツールの領域では、オープンなデータ連携はまだまだ進んでいないのが実情。freee とユビレジの連携も、日本ではじめてPOSレジデータと中小企業向けの会計ソフトを自動連携するソリューションだ。freee は今後、このような「データ連携」の実現をさまざまなエリアで促進していく。そして、API の提供も開始したことでさらにこの動きを加速化させていこうと考えている。

ビジネス向けのアプリケーションの中で「データ連携」をあたりまえにしていくこと、そしてそれを用いてさらなる業務の自動化を実現していくこと、これらを通じてスモールビジネスの活性化と、スモールビジネスの経営をする方々のクリエイティブな時間を強く応援していきたい。

データ連携が実現する会計ソフトの未来」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 【freee設立5周年】マンションの居間から始まった急成長の軌跡を振り返る | クラウド会計ソフト freee - 佐々木大輔のブログ

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