freeeの2016年10大ニュース。そして2017年はビッグバン。

2013年にリリースして以来 4 年目となるfreeeにとって、2016年は徹底的にその提供するコア価値においても事業においても幅が拡がった一年であった。引き続きクラウド会計ソフト、クラウド給与計算ソフトにおいてシェアトップを走り、新しい市場の牽引に励む一方で思えばこれまで1点突破にのみ集中してきた freee が次のステージに進み、とてもダイナミックな1年であったなと思う。

もちろん、これを可能にしたのはいうまでもなく、「スモールビジネスに携わるみんなが創造的な活動にフォーカスできるよう」というミッションのもと、小さいビジネスこそかっこよく仕事できる世の中をつくっていくムーブメントに集う優秀なメンバーである。freee は組織的にも300人に近くになり、ビジネス領域拡大に向け様々な試みをどんどん行えるようになった。毎月のように新しいプロジェクトや新しいチームが立ち上がり、様々な試みから大きな学びを得た1年であった。

[スモールビジネスを最先端でかっこいい存在にすれば日本は変わる]

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2016忘年会での記念撮影

そんな1年の10大ニュースをここにまとめてみる。

クラウドERPコンセプト始動。数百名規模でも使えるサービスに。

freeeは小規模法人や個人事業主において高い評価を得て世の中に広がったサービスだ。もちろん、そのセグメントにおいて引き続き圧倒的な強さを持ち、進化を続けているのだが、気づけは数百人規模の法人でも使われるケースがどんどん増えていることがわかってきていた。さらに、元来、ビジネスのお金の流れに合わせたユーザーインターフェースを打ち出し、これまの会計ソフトのあり方にとらわれず、経理の経験がなくても使えるfreeeでは、数百名規模の会社であっても、人事労務を司る給与計算freeeとあわせて従業員全員で使っていくことで、これまでの経理業務・労務管理業務を圧倒的に効率化できるという特徴があった。そのため、中堅規模の会社での利用においてのボトルネックを解消する機能を付加しつつ、より上位のプランの追加を開始した。結果、小規模法人だけでなく、より規模の大きな企業や上場準備企業、成長企業での利用がどんどん進む結果となった。

事実、従業員規模が300に近づくfreeeにおいても、経理・人事ともに自社製品を使い、圧倒的な効率化を実現するロールモデルとなっている。

[freee 事務業務を一括管理、中小向けサービス]

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スマートプラットフォームで新しいB2B取引のスタイルを

ついに freee のユーザー同士がネットワーク化していく第一歩を踏むことができた。60万以上の事業所に利用されクラウド会計ソフトシェア No.1 であるfreeeであればこそであるが、すでに多くのユーザー同士がビジネスの取引を行っている。今年リリースできたスマート請求書はfreeeのユーザー同士であれば、受けとった請求書を入力しなくとも直接freeeに自動登録されるという画期的なネットワーク機能だ。これは、freeeのプラットフォーム構想の第一歩。将来的にはfreeeを通じて、B2Bの取引がamazonで商品購入する以上に簡単になる未来をつくっていきたい。

[freeeの企業間取引プラットフォーム第一弾]

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会計事務所とのパートナーシップが躍進

freeeは2015年末、会計事務所向けの新コンセプトをセットし、従来のエンドユーザー向けのマーケティング活動に加え、会計事務所向けのマーケティング活動を本格的に開始した。掲げるコンセプトは「リアルタイム経営パートナー」。顧問先がリアルタイムで財務状況を把握することを支援し、それをリアルタイムで共有し、経営レベルのパートナーとしてさらに高い付加価値を提供する、そんな会計事務所と顧問先の新しいパートナーシップのかたちを支援し、拡めていきたいという思いだ。

経理のプロには使いにくいという声もあったfreeeだが、さらに攻めの機能開発と、コンセプト理解の浸透が進んだ結果として、顧客志向の会計事務所を中心に非常に早いスピードで会計事務所へもfreeeが浸透した一年であった。freeeを理解し、顧問先へのサービス提供においてfreeeを活用する会計事務所である freee 認定アドバイザーの数も3,600 を超え、新製品ラインとなる「申告 freee」も加えて、さらに会計事務所への導入は加速される見込みだ。

[会計士税理士はなくなる仕事ではない – 2016年のfreeeの展望]

人事給与労務が第2のビジネスの柱として躍進

2014年にリリースされてから2年が経過する「給与計算 freee」。従業員が勤怠情報や個人情報をクラウド上に記録するだけで会社にとっては給与計算が1クリックで完結するという画期的な製品だ。今年は、給与計算 freee に入社手続きなどの労務管理機能も付加され、単なる給与計算ソフトを超えて、本格的な労務管理のワンストップパッケージとして進化しつつある。

スモールビジネスにとっては経理に次ぐ負担とされる給与計算であるが、個人的にも実家の美容院において、月末となれば家族がテレビの前で黙って給与計算をして、子供は相手にしてもらえなかったような原体験をまさに克服するツールを産み出せたことは非常に嬉しいことであるし、今年の給与計算freeeの進化をもってみると、来年は事業としても会計freeeと並んで freee の事業の二本柱になっていく見込みだ。

給与計算にとどまらず、人事労務をカバーする給与計算freeeの今後の成長を是非ご期待いただきたい。

[クラウド給与計算ソフト、シェア1位はfreee]

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銀行とのシステム連携が当たり前になる契機

住信SBI銀行やみずほ銀行と公式なAPIによるデータ連携が実現した。これにより、従来のデータ連携より安定度の高いデータ連携が可能となる。加えて、freee 上に登録された未決済取引をfreeeから直接振込をかけられるようなAPI連携も住信SBI銀行よりリリース予定となっている。このように入出金明細の取得に限らず、銀行の持つ機能とfreeeの機能を直接連携させる動きは今後ますます一般的になっていく予定である。

特に今年は、金融庁のワーキンググループにおいても、API連携によりオープンイノベーションを推進する動きは明確に打ち出されるようになった。今後、クラウドサービスと銀行サービスの連携は当たり前のものになっていくことであり、注目すべき非常に面白いエリアである。

[住信SBIネット銀、会計ソフト上で振込可能に]

融資や顧客エンゲージメントのため、銀行と本格的な業務提携の実現

銀行との業務提携も進み、スモールビジネスの可能性が広がる年ともなった。ジャパンネット銀行や横浜銀行から、freee上の財務データを利用して事業者向けローンの与信審査が受けられる仕組みがリリースされた。これまで、事業者が与信審査を受ける際には、膨大な書類の提出が求められており、事業者にとっても銀行にとっても大きな負担となっていたが、これらがデータ化されてfreee上で共有されることで、圧倒的にプロセス短縮につながり、小さなビジネスであっても融資が受けやすく、あるいはよりよい条件で融資を受けることが可能になる。銀行側にとってもコストダウンが進むことでこれまで一定以上の規模の会社にしかできなかった貸出が可能になるのだ。

また、石川県の北國銀行では、顧客とのリレーションづくりの一つの手法として、freeeを活用した業務改善コンサルティングの実施がおこなわれており、金融機関の取引先や見込み顧客への価値提供手段としても本格稼働することができた。システム連携を超えた、このような本格的な業務提携も今後さらに進捗していくだろう。

[ジャパンネット銀行中小融資にAI活用]

[ノルマとゴミ箱を廃止 – 北國銀行の真意]

[横浜銀行、ローン契約ネットで完結]

[捨てられる銀行]

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累計100億弱の資金調達を実現

今年も33億の大型資金調達を実施。これまでの累計資金調達額は96億円を超えることとなり、実に100億円弱の資金を集めたことになる。日本におけるB2Bスタートアップにおいては異例の規模だ。freeeは未上場期間を十分にとり、その間に事業をじっくりと成長させる経営を着実に進めていきたいと考えている。freee の実現したい未来はそれほどに大きいものだと思うし、日本におけるスタートアップの資本政策においてもひとつのモデルとなることができれば、それは意味のある貢献だと思う。長期的な視点を見据え、次の技術とプラットフォームづくりのための企画にどんどん投資をしていきたい。

[freee 33億円調達 – トヨタ系ファンドなどから]

確定申告が圧倒的に簡単に:会計ソフトはモバイルファーストなユーザーも

freeeの原点ともいえる個人事業主の確定申告がこれまで以上に圧倒的に簡単になった。さらにそれがスマホ上からも利用可能となったのだが、個人事業主や法人の方ではほとんどスマホのみで完結するユーザーも出てきているのがとてもおもしろいトレンドだ。「クラウドってなぁに?」というような人でも「アプリ」といえばなんとなくわかってもらえるし、キーボードが打てなくてもスマホアプリなら使うことができる。さらには、テンキーなどであれば、ノートPCよりもスマホの方がうちやすいということもある。スマホを含めて個人事業主の確定申告を大幅にブラッシュアップできたことは大きな成果であった。

[freeeのandroidアプリ、質問に答えるだけで確定申告可能に]

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申告ソフト事業に参入、そして電子申告にも完全対応

個人事業主の確定申告、給与計算の源泉所得税の申告(会社は毎月の給与支払いから天引きしている所得税を申告しなくてはならない)に加え、法人税の申告に新たに対応し、本格的に申告ソフト事業に参入をした。この法人税申告機能のリリースは2017年3月の予定だが、すでに会計事務所さんを中心に予約注文が殺到している。

これまで、おそらくUXという概念すら存在していなかったであろう申告の作業を徹底解剖して、これまでになく、簡単で効率的な税務申告を実現した。

税務申告という、ビジネスを運営する上では避けては通れないマストなプロセスを圧倒的に進化させることで、経理・人事業務において一気通貫で価値を届けていきたい。

そしてまた、これらの申告業務すべてにおいて、freeeから直接電子申告することも可能となり、税務申告のプロセスから紙はどんどんなくなっていくだろう。行政手続きの電子化はfreeeが掲げる重要な実現テーマの一つである。これによりあらゆるビジネスが平等になっていくだろう。

[フリー税務申告ソフトに参入]

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新オフィスフル稼働:五反田がスタートアップの聖地に

2016年頭より、freeeにとっては創業以来5つ目のオフィス(西五反田)に移転し、新オフィスにてフル稼働を開始した。僕の自宅の居間で始めたfreeeが4年経った今や、五反田のオフィスビルにて5フロアを使うようになった。社員全員で集まる場があることや、地下などを活用して自由に仕事できる空間になっていることなど、freeeのカルチャーを体現するための要素に満ちたオフィスになっている。また、合わせて五反田が本格的に拡大期のスタートアップの集積地として盛り上がって来ており、メディア等にも露出するようになってきた。さらに五反田のスタートアップ経営者の会などもできてきて、働いてみると最高な五反田の魅力を分かち合える仲間がどんどん増えていることも嬉しいことだ。

[五反田と西中島 VBの聖地に]

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freeeのカフェエリア

2017年は freee のビッグバン

2016年は、freeeのコアビジネスが一層進捗していくと共に、その事業の拡がりの具現化が見え始めた年であった。2017年は、freeeのコアな価値のさらなる追求はもちろんのこと、クラウド会計ソフト、給与計算ソフトと一見して見えるものが提供しうる本当の価値が、徹底的に拡がる、まさにビッグバンのような年になるだろう。すでに融資関連サービスで見られるように、データプラットフォームとしてのfreeeの活用はどんどん進捗していくし、今年設立したスモールビジネスAIラボの動きも活発化し、データを前提としたAI技術も合わせて進化させていく。自動仕訳のみならず、本質的に価値のある独自技術はいっそう打ち出されていく。一方で、これまでよりもさらに大きなビジネス向けにも価値を届けられるよう、しっかりとバリューチェーンを埋める動きも大きく進捗する。

組織も拡大し、できること・学べることが急拡大している今は、これまでのfreeeにおいても最もエキサイティングなタイミングである。2017年を通して、何をお届けできるか、今から楽しみで仕方がない。freeeのビッグバンに、是非ご期待いただきたい。

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名残惜しく家族全員で年男・年女の1年を終え、ツバメの酉年にワクワクしつつ

2017年もまた、よろしくお願い申し上げます。

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2016年12月末日 佐々木大輔