元フリーターが大活躍。スタートアップで「経歴」よりも大切な5つのこと。

スズキです

ユキナオです

「ほぼ」新卒なスターが活躍する freee。ちょっと知られたところで言えば、「東大法学部卒無職31歳が半年でプログラマーになった」平栗(ぐりちゃん)や、freee創業当初のインターンであった「カップル揃ってスタートアップ、東工大リケジョ」の前村(なおちゃん)が大活躍している。

今回は、これまた「ほぼ」新卒で、マーケティング活動全般を担当してfreeeの急成長を支える、鈴木ユキナオ の分析を通じて、スタートアップで活躍する人材の特徴についての僕の勝手な見解を考察してみる。

ここに書くこと:

ユキナオは、freee のリリース直後に freeeのインターンに応募。当時既に大学を卒業しており、フリーターとして警備の仕事に従事する傍ら、freeeに面接にやってきた。もちろん、スーツなどは着ていないし、どう見ても「君、ちょっと前まで髪型としてはモヒカンといわれる髪型だったよね?!」という雰囲気を漂わせつつ、彼は freee に現れたのであった。

到底普通の会社では採用されないであろうユキナオであったが、入社後は圧倒的に活躍をする。こんなから学べる、スタートアップで必要な素養は、

1. あらゆる手口を試してみる

2. 謙虚な姿勢と好奇心

3. 気合いのリサーチ

4. 「アイデアは量」と考えられる

5. 一体感を呼ぶ力

である。それぞれについて詳しく見ていこう。

 

1. あらゆる手を試してみる

ユキナオが、インターン募集サイト「キャリアバイト」を通じて freee に応募してきたのは、「クラウド会計ソフトfreee」のリリース直後であった。予想もしてなかった急激なアクセスでてんやわんやな状況の中、募集サイトから送られてくる機械的な応募メールを僕は恥ずかしながら気付かずスルーいていたのであるが、ここでさらに追い打ちをかけるようなメールが「キャリアバイト」の営業担当から届く。

スクリーンショット 2014-08-15 17.10.37

知っている営業担当からのメールなので、今度は普通にメールに気づく。これまで、こういったかたちでの連絡が来たケースもなかったし、よくよく応募メールを読み返すと、ちょっと気になるコメントも書いてあった。

スクリーンショット 2014-08-15 17.11.19

サイトから応募して、会社から返事がなければサイトに問い合わせる。目的を達成するために、とりあえずやれそうなことはやってみるのはまず重要である。

 

2.謙虚な姿勢と好奇心

そしてユキナオは面接にやってきた。あからさまにちょっと前まではたいそうなモヒカンであっただろう出で立ちで、彼はfreeeにやってきた。

話を聞いてみると、ニュースサイト運営の経験とか、あとは、バイト兼趣味での動画編集の経験とか、今どきのオンラインのマーケティングをやる上で役に立ちそうなスキルを持っている。

(例えばこのビデオはユキナオの自作だ)

すごいすごい、と思いながら話を聞いていた僕であった訳だが、「どんなふうにfreeeで活躍できると思う?」と聞くと、

「いやー、自分はまだ何もできないんで。動画とかはまあつくれると思うんですけど、そうじゃなくてfreeeのビジネス全体に貢献したいと思うんですよね。そのためにはなんでもします、としか言えないんですけど、、、まあ、イメージのつく範囲では、掃除とか。」

「え、掃除?他には何かできないの?」

「うーん、どうっすかねぇ。ちょっと考えてみます。」

なんとも頼りない感じだ。

当時の僕は、このやりとりをなんとも不安に感じたものだったが、振り返って考えてみると、ユキナオは当時すでに「エンタメ系のサイト運営」や「動画編集」においてはそれを職業にできるレベルであったにもかかわらず、そこにとらわれずやりたい、そしてそこに挑戦できるのだったら、とりあえず今のところはできないのでなんでも挑戦する、と言ってくれていたのだ。もちろん、もっといいプレゼンテーションの仕方はあるものの、変に経験にとらわれたり、奢ったりすることなく考えらることはとても重要だと思う。

経験はときに足かせになったり、限界となったりしてしまう。僕がGoogleに入社したとき、周りの人に「大変なことは何ですか?」と聞くと、「Googleは特別な会社だから、常識を unlearn するのが大変だよ」と言われたことがとても印象的であったのだが、今思うと「積極的に unlearn できる環境」というのは経験や既存の枠に捕らわれない素晴らしい環境だ。

よくスタートアップで活躍するには好奇心が重要という話もでてくる。僕は、好奇心とは謙虚さとの裏返しであるような気がする。現在、自分はこれがわからないと思うからこそ、何かを知ったり、学んだりするときに面白みや興奮を覚えるのだ。

 

3. 気合いのリサーチ

ユキナオ&ぐりちゃん

旧オフィスの庭でリサーチにいそしむユキナオ

1. のあらゆる手をつくすとちょっと似たベクトルかもしれないが、特にここ10年くらいに大きく重要性が増したこととして、気合いのリサーチ力というのがあると感じている。

ユキナオは面接の後、翌日13時までに freee に貢献するためにどんなアイデアがありそうか、まとめて送ると言い残して帰っていった。そして翌日、気合のリサーチが感じられる14ページくらいのレポート送ってきた。

綿密というわけではないが、とにかくいろいろな事例を頑張って調べ、それを自分なりにフレームワークにまとめたな、ということが感じられる内容のレポートであった。

実際、ユキナオは今も抜群のリサーチ力がある。別に英語が得意というわけでもないが、気合いで英語のウェブサイトであろうと本であろうと、とにかく活用できそうなものはだいたい調べる。自社のデータもいろいろな角度から徹底的にしらべる。データを集めるために必要なツールがあれば、もちろん勉強する。

変に自分に限界を敷かず、うまく必要な情報を集めることの重要性は、この10年くらいの間に圧倒的に高まったと思う。それは、インターネット上で自分だけで調べられる情報が圧倒的に増えたからだ。

まだ駆け出しの頃、自分自身もこの気合いのリサーチ力に随分救われたし、これによっていろいろな道を切り開いてきたと思う。

 

4.「アイデアは量」と考えられる

(ここでfreeeマンがユキナオです)

「アイデアは量」という考え方を持てる人は意外に少ない。僕自身は、広告代理店の新人時代のコピーライティング研修でこれを学んだ。ある商品に対するコピー案を1日100案ずつ大先輩のコピーライターに見せなくてはならないという研修で、もちろんそのコピー案は徹底的にダメ出しされるのだ。

この「アイデアは量」を学ぶことは、3つのメリットがある。

  • さまざまな制約に縛られず発想できるように(せざるを得なく)なる
  • 周囲へよい刺激を与える
  • アイデアに対して客観的になれる

1つ目・2つ目のポイントは「いわずもがな」なのだが、ここでは2つ目がポイントだ。慣れていない人にとっては、アイデアを人に述べることは案外恥ずかしいものだ。なので自分のアイデアを表現しようとするときに、そのアイデアが優れている理由を探しすぎてしまう。(より良いアイデアを考えることができたかもしれないのに、アイデアを正当化する理由探しに時間をつかってしまったり)その過程で自分のアイデアに愛着を持ちすぎてしまい、客観的な判断ができなくなってしまうのだ。

一方で、「アイデアは量」さえ身につけておけば、自分のリソースをいったん「いいアイデアを数多く出す」というところにフォーカスさせて、その後で今度はフラットな目線で、よいアイデアを客観的に評価することができる。

前述の通り、ユキナオから面接翌日に送られてきたレポートは、数々の駄作とも言えるアイデアで埋め尽くされており、「人に見せるの恥ずかしいだろうな」というような内容であった。しかし、そのようなレポートを送ってくれるところに「アイデアは量」マインドが強く感じられるし、実際ユキナオはそのように活躍している。

 

5. 一体感を呼ぶ力

少数精鋭のスタートアップは、もちろん強い一体感を持つが、やはりそこが競争力の源泉であったりするので、そんな一体感をさらに強めるような力はとても活躍する。

ユキナオの特技に、「最高の集合写真を撮影する」能力がある。集合写真を撮るのは、何らかの記念であったり、何らかの目的があったりするものだが、そのような記憶に残る局面で、最高の写真を撮るナイスプレーをする。手段としては、奇声を発する、奇妙な動きをするといったような手段ではあるが、なぜかみんなの結束力は増し、素敵な写真が撮れるのだ。

ちなみに、僕は撮影を含んだ取材を受けたことは結構あるが、ユキナオはそのなかでもトップクラスのカメラマンになれるのではないかと思うほど、笑顔の撮影においては圧倒的な演出スキルがある(それはカメラマンのスキルではないかもしれないが、、、)。

出社初日の朝会では、とりあえず「大声」で挨拶をすることで、なんとなく身のある挨拶をしたっぽい印象を残したユキナオであるが、このようにどんな手段であっても、とにかく一体感を強化する力はスタートアップの競争力をさらにアップさせるためにとても重要だ。

五反田で集合写真

ユキナオプロデュースの集合写真

 

まとめ

以上、freee のユキナオ君の応募、面接、入社時などを振り返り、スタートアップで活躍する人材を見破る方法を考察してみた。これらの素養は非常に役に立つ素養であることは間違いないが、ユキナオという個人を切り口として考察しているので、もちろん別の確度から貢献できる他の素養もあると思う。

ただ、新しい価値を世の中にもたらし、世の中を変えていくスタートアップにおいては、経験や経歴は必ずしも重要ではなく、そこに捕らわれない本質的な価値を発揮できる人材であることが重要だと思う。ユキナオはそんなことを実感させる人物である。

 

元フリーターが大活躍。スタートアップで「経歴」よりも大切な5つのこと。」への1件のフィードバック

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